元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、女系・母系でなく男系・父系による皇位継承?


【 即位の礼:男系・父系による皇位継承 】


 2019/10/22、「即位礼正殿の儀」が無事に行われた。
 本日は、青山繁晴著「不安ノ解体 ぼくらの哲学2」(飛鳥新書)から。


 宮家とはなにか

 通常国会はさらに、今上陛下のご譲位をめぐる法を成立させた。それは陛下の大御心と民意を実現させる、もうひとつの成果だ。
 ところがこれも法の附帯決議に「女性宮家の創設を検討して」という、声を喪うような重大な間違いを盛り込んでしまった。これは、祖国のおよそ二千七百年の歴史を覆しかねない。
なぜか。
 宮家はもともと男系・父系による皇位継承を担保するために鎌倉時代に端緒があり、本格的には室町時代に確立された制度である。
現在の皇室典範(皇室をめぐる法律)では、皇女が天皇家から出て結婚されれば皇室を離れられる。したがってその配偶者もお子も皇室とは関係が生じない。ところが婚出された皇女が、新しく宮家をつくられれば、その配偶者は誰であっても仮に外国人であっても皇室の一員となり、さらに、そのお子が天皇陛下として即位されれば、その陛下の父はもはや天皇家とは血の繋がりがなく、父の姓を冠した新しい王朝が始まる。
 これが母系による皇位継承である。
およそ二千七百年のあいだ、民族の智恵によって世界で唯一、父系で真っ直ぐ辿れる天皇家はここで終焉となる。したがって、ほんとうは「女性宮家」という日本語は存在しない。宮家は必ず男性がご当主でなければならない。それは性差別とは無縁だ。父系による皇位継承者を確保しておくのが宮家ということである。


 日本の強さの根幹

 日本を史上初めて占領したGHQが「日本の強さの根幹は天皇にある」と見抜き、皇室の弱体化をビルトインするために、敗戦当時に十四家存在した宮家のうち、天皇陛下の弟君以外の十一家までを皇室の外に出してしまった(臣籍降下)。
 そこには何らの日本国民の意思も無く、法の裏打ちも無かったことは教育でも報道でも一切、語られないから、真面目に学校で学び、テレビや新聞が嘘を付いているとは思わないうつうの国民は、こうした事実に触れることが無い。この旧宮家のなかに、秋篠宮家の次世代の天皇陛下悠仁親王殿下、十二歳(平成三十一年春現在)と同年配の男子のお子たちが六人もいらっしゃることも、こうして国民に知られることが無い。

 まだ成人されるずっと前の十二歳前後の男系男子が六人もいらっしゃるのは、天皇家の長い歴史のなかで実は今は皇位継承が安定する時代なのだ。お子様であるから、成人のご乱行とは無縁だし、帝王学も今なら間に合う。そのお子様のいらっしゃる旧宮家皇籍に戻すか、成人込みではどうしても嫌というなら(わたしは全くそう思わない。旧宮家に対する不当な中傷に近いと考えるが)、お子様が現宮家にご養子ときて入って頂けばよい。皇室典範の簡素な改正で済む。
 元総理大臣である野田さんの暴走を許し、陛下のご譲位をめぐる立法措置に暗黒部分を挿入せしめてしまったのは、政治的妥協の産物どころではない。国会議員の信じがたい無知と怠慢によることを、わたしも含めて自覚せねばならない。


<感想>
 早期に「女性宮家の創設」の検討を中止し、旧宮家皇籍に戻して、男系・父系による皇位継承を安定化させることへの国民コンセンサスの盛り上がりを期待したい。

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