元証券マンが「あれっ」と思ったこと

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あれっ、ゴーンの依頼人弁護士が日本の司法制度を絶望?

【 日本の司法制度への絶望 】


 2019/1/4、カルロス・ゴーン依頼人である高野弁護士は「彼が見たもの」というタイトルでブログを更新した。
http://blog.livedoor.jp/plltakano/archives/65953670.html

 以下はその一部抜粋。


クリスマス・イブの昼下がり、島田一裁判官が1ヶ月ぶりに認めた妻との1時間のビデオ面会に私は立ち会った。二人はお互いの子どもたち、親兄弟姉妹その他の親族や友人、知人ひとりひとりの近況や思い出話を続けた。話題が尽きない。そろそろ制限時間の1時間が経とうとするとき、彼はノート・パソコンの画面に向かって言った。

「君との関係は、子供や友人では置き換えることはできない。君はかけがえのない存在だ。愛してるよ、Habibi。」

私は、日本の司法制度への絶望をこのときほど強く感じたことはない。ほとんど殺意に近いものを感じた。

「カルロス、とても申し訳ない。本当に日本の制度は恥ずかしい。一刻も早くこの状況を改善するために私は全力を尽くすよ。」

返事はなかった。彼は私の存在などないかのように、次の予定を秘書と確認していた。

その1週間後、大晦日の朝、私はニュースで彼がレバノンに向けて密出国したことを知った。まず激しい怒りの感情がこみ上げた。裏切られたという思いである。

しかし、彼がこの国の司法によって扱われてきたことを思い返すと、怒りの感情は別の方向へ向かった。実際のところ、私の中ではまだ何一つ整理できていない。

が、一つだけ言えるのは、彼がこの1年あまりの間に見てきた日本の司法とそれを取り巻く環境を考えると、この密出国を「暴挙」「裏切り」「犯罪」と言って全否定することはできないということである。彼と同じことをできる被告人はほとんどいないだろう。しかし、彼と同じ財力、人脈そして行動力がある人が同じ経験をしたなら、同じことをしようとする、少なくともそれを考えるだろうことは想像に難くない。

それは、しかし、言うまでもなく、この国で刑事司法に携わることを生業としている私にとっては、自己否定的な考えである。寂しく残念な結論である。もっと違う結論があるべきである。

確かに私は裏切られた。しかし、裏切ったのはカルロス・ゴーンではない。

*これは私の個人的な意見であり、弁護団の意見ではありません。


<感想>
 上記は、カルロス・ゴーン依頼人の高野弁護士の個人的なブログ。
 今後、ゴーン側海外勢 vs 日本の司法制度となった場合、日本側が糾弾されるような気がしてならない。

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