元証券マンが「あれっ」と思ったこと

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あれっ、東芝機械がニューフレアテクノロジーのTOBに応募?

東芝機械:ニューフレアテクノロジーTOBに応募 】


 2020/1/15、東芝機械(6104)が、「ニューフレアテクノロジー株式(6256)に対する公開買付けへの応募および特別利益の計上(見込み)に関するお知らせ」を発表した。
https://www.toshiba-machine.co.jp/documents/jp/ir/library/kohyo/2020/20200115.pdf


『当社は、2020年1月15日開催の取締役会において、当社が保有するニューフレアテクノロジー (「NFT社」)の普通株式について、東芝バイス&ストレージ(「東芝D&S社」)が実施する公開買付け(「TOB」)に対して応募することを決議した』


1.応募に応じた背景
東芝D&S社は、NFT社の普通株式 6,000,100株(所有割合:52.40%)を保有

HOYA(「HOYA社」)より2019年12月13日付で開示された「NFT社に対するTOBの開始予定に関するお知らせ」に対し、東芝D&S社は2019年12月20日付で開示した「(開示事項の経過)NFT株式(6256)に対するTOBの開始に関するお知らせ」に記載のとおり、HOYA社のTOBに応募しないことを決議したことから、 HOYA社がTOBの下限と定めている 7,634,000株(所有割合:66.67%)が成立する見込みがなくなったと判断した

当社は、この事情に加えて、東芝D&S社とNF T社の事業上のシナジーを検討した結果、本TOBに応募することとした


2.本TOBに応募する所有普通株式
全所有株式1,808,900株(所有割合:約15%)


3.本TOB価格 
普通株式1株につき金11,900円


4.本TOBの日程
TOB開始公告:2019年11月14日
TOB期間:2019年11月14日〜2020年1月16日


5.業績への影響について 
TOBが成立し、当社が保有するNFTの全株式を売却した場合、2020年3月期第4四半期に
おいて、約100億円の投資有価証券売却益を特別利益として計上する見込み


< 東芝機械株式の大量保有変更報告書 >
報告義務発生日:2019/11/29
提出者:オフィスサポート・村上絢・エスグラントコーポレーション(村上ファンド系)
保有目的:投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと
株券等保有割合:9.19%
簿価:約2,182円
1/16終値:3,090円
含み益:約25億円


< NFT株式の大量保有変更報告書 >
報告義務発生日:2019/12/20
提出者:南青山不動産(村上ファンド系)
保有目的:投資及状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと
株券等保有割合:3.21%
(11/29義務発生日時点:6.22%)
簿価:約11,889円
1/16終値:11,850円
⇒対抗TOB等による株価上昇を見込んだ購入?
⇒12/13(終値13,530円)〜12/20(同12,300円)で約3%相当分を売却。その後も売却継続か?
(5%割れでその後の動きは不明)


<感想>
 本件は、HOYAが予定するTOB価格(@12,900)より千円低い価格で、東芝D&S社が実施するNFT社株式のTOB(@11,900)に東芝機械が応募したもの。
 今後、東芝機械の大株主の村上ファンド系に動きがあるのか、注目したい。

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