以下は、「続 昭和の怪物 七つの謎」(保坂正康著、講談社現代新書)からの一部抜粋。
近年、ニクソン政権の国務長官だったキッシンジャーは自伝を著し、その中で中国との交渉にアメリカが方向転換したあと日本が巧みにこの機会を利用して、あれよあれよという間に国交正常化を実らせていくプロセスに強い怒りを示している。そのうえで、われわれがつくったケーキのもっともおいしい部分を日本にさらわれた、との表現を用いている。
キッシンジャーのこの怒りが、後のロッキード事件の伏線になっているようにも思われる(後の首相中曽根康弘が、やはり近年に著した回想録の中で、キッシンジャーが、田中を逮捕させたのは誤りであったと述懐した旨の記述が残されている)。
<感想>
今日においても日本の政治家絡みの事件の背後に、アメリカの影響の可能性を考えると恐ろしいような気がする。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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