2020/9/16、大戸屋ホールディングス(2705)から、「株主による臨時株主総会の招集請求の一部修正に関するお知らせ」が開示された。
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS00928/31b9efdc/9cb5/463c/b502/451f557c5300/140120200916493321.pdf
< 修正内容 >
第1号議案の「取締役11名解任」の内、山本匡哉氏を解任対象取締役から除くこと
< 有価証券報告書等 >
山本匡哉
2014年4月 (株)大戸屋取締役営業本部長
2017年6月 (株)大戸屋取締役社長
2020年4月 取締役戦略推進室管掌
三森智久
2011年4月 三菱UFJ信託銀行入社
2013年4月 (株)大戸屋入社
2015年6月 常務取締役海外事業部長
11月 取締役香港事業部長
2016年2月 取締役辞任(理由:一身上の都合)
< 臨時株主総会 >
基準日:2020/9/30
開催日:2020/11/4
目的:
第1号議案 取締役10枚解任の件(山本氏以外全員)
第2号議案 取締役7枚選任の件(三森智久氏他6名)
以下は、2020/10/14の日経電子版『「大戸屋には変革が必要」株を売却した創業家三森氏 』からの一部抜粋。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64880780S0A011C2000000/
――創業家として保有していた19%弱の大戸屋HD株の売却を考えたきっかけはなんだったのですか。
「2015年に亡くなった父(久実氏)の遺産を承継するために相続税を納める必要がありました。創業家として株を守る必要があったので、大戸屋HDの保有株を1つも手放さずに遺産を相続したかったのですが、そのために必要な資金が4億円ほど不足していました。相続のために、母(久実氏の妻・三枝子氏)の保有株を担保に金融機関から4億円の融資を受けていたのです。その返済のために株の売却を考えた、というのがきっかけでした」
「19年春ごろ、証券会社を通じて同業の外食や食品関係の企業など10社ほどをリストアップしてもらい、それを基に大戸屋HDの経営陣に『リストの中に適切な売却先があれば選んでほしい。無ければ、そちらから他に適切な企業を教えてほしい』と伝えました」
「でも、大戸屋側からは『適切な企業はリストにはなく、他に適切な企業も現時点ではない。株の売却は株主の自由である』という旨の回答を証券会社を通じて伝えられたのです。『それなら、自分で関心のある会社と話を進めてみよう』と思い、5月ごろから動き出しました」
「最終的に売却先となったコロワイドとは、もともと私が現在手掛けている事業でのお付き合いがありました。お話をしている中で、コロワイドの野尻公平社長から『日本一の定食屋にするから(株を)託してほしい』と言われました。母も野尻社長と会って『この方に託したい』という気持ちになり、売却を決意したのが6月ごろでした」
――現経営陣について、どんな感情を持っていますか。
「大戸屋が今後どうなるか、どうすればお客さんの期待にこたえられるのか、私なりに考えていたことを否定されたので16年には会社を去ることになりました。でも、今の取締役の人たちがいなくなることについては特に何の感情もありません。今更何を言っても仕方のないことですから。そこに感情は必要ないと思います。今はコロワイドと一緒に、いやコロワイド主導で業績をV字回復させて、お客さんの支持をいただき、社員にも還元する。それに向かって尽力することが肝要です」
<感想>
本件は、コロワイドによる大戸屋HD株式のTOB成立後の臨時株主総会議案で、当初は解任予定だった山本氏が解任対象から除かれたもの。
取締役11名の内、山本氏だけが会社に残ることになった、水面下でのやり取りを是非お聞きしてみたい。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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