元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、日経電子版記事に違和感あり?

 

関西スーパー:「買取価格に残る違和感」記事に違和感 】

 


 2022/1/11、日経電子版に「関西スーパー、買い取り価格に残る違和感」と題する記事が掲載された。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC077WH0X00C22A1000000/

 以下は一部抜粋。

 


 見積もりが含まれるDCF法も万能ではないが、「日本も市場株価以外の様々な株式算定方法を重視した買い取り価格を検討すべき」(植松氏)時期にきている。どちらが価値を高めるかで半年にわたって争ってきた最後の決着価格が、両社が主張し合った企業価値を大幅に下回るという違和感は放置しないほうがいい。

 


上記見解の問題点(私見)
関西スーパーの実際の市場株価に関する記述が一切ないこと

 


実際の市場株価
関西スーパーは、2021/12/15から「上場廃止に係る合併等による実質的存続性の喪失による猶予期間入り」しており、12/15以降の株価は@1,005(1/11)〜@1,247(12/15始値)で推移。買取価格@1,518は、オーケーが合意した1/6終値@1,038の1.46倍超

「合併等による実質的存続性の喪失に係る猶予期間入りについて」
https://www.jpx.co.jp/listing/market-alerts/grace-period/nlsgeu000005rfdr-att/nlsgeu000005rffc.pdf

 


オーケーの取得簿価と売却益
2021/12/22提出の大量保有変更報告書より
簿価:約@1,104円
売却益:(@1,518-@1,104)×231万株≒956百万円

 


両者間で合意が見られなかった場合
裁判所への価格決定の申立てを行うことにより長期にわたる司法の争いとなる。また、この場合、価格決定が実際の市場株価に寄る可能性もあるものと思われる

 


<感想>
 日経電子版の(オーケーと関西スーパーが合意した)「買い取り価格に残る違和感」記事の内容に、違和感を感じた。

 

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