元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、コンプライアンスよりインテグリティ?


【 インテグリティ・マネジメント 】

 

 以下は、「月刊監査役 8月号」の「企業経営の視点から考える監査役等の責任とコンプライアンス」記事からの一部抜粋


コンプライアンスとインテグリティ
 最近では、コンプライアンスとともに、あるいはコンプライアンスに代えて、「インテグリティ(integrity)」という言葉が用いられている。ESGやSDGsなどが重要視され、投資家の目が年々厳しくなっていることなども背景に、企業の誠実さを最優先し、法令遵守だけでなく、より幅広い社会的責任の遂行と企業理念の実践を目指す広義のコンプライアンス経営を、インテグリティ・マネジメントと呼ぶ。

 インテグリティとコンプライアンスの関係について、様々に説明がされているが、その実質は表裏一体と考えるべきではないかと思う。インテグリティとコンプライアンスを比較するならば、遵守すべき規範が自律的か他律的かの点で異なる。コンプライアンスは、組織や社会求める他律的な規範(法律など)であり、いわばカンパニーズ・ルール(company's rule)と称してもよい。これに対して、インテグリティは、個人それぞれによる自律的な規範であり、自発的なマイ・ルール(my rule)といえるだろう。

 さらに、捉え方が積極的(positive)か消極的(negative)かという点にも違いが見られる。コンプライアンスは、消極的で受動態・受け身であり、「悪い行いをしない」、「言われたことをやる」が基本となっているため、捉え方がネガティブだといえる。他方、インテグリティの考え方は、自律的規範だから積極的で能動態、「良いことをする」、「期待される行動を各自で考える」がベースになっており、その捉え方がポジティブである。

 インテグリティとは、要するに「人として、社会人として、家庭人として、真っ当な行動をし、正しく振る舞う」ことである。従業員一人ひとりが、自らの行動が組織全体の信頼と評価に影響することを常に意識し、正直かつ誠実に行動することが求められている。


監査役等とコンプライアンス経営の在り方
 インテグリティ・マネジメントの観点から、コンプライアンス経営とは、単に法令を遵守するだけでなく、企業理念や社会的責任を考慮した経営を指すこととなる。そして、監査役等は、コンプライアンス違反の未然防止と、発生時の適切な対応に関与する責務を担っている。インテグリティが自律的規範であることから、監査役等による経営の適法性・健性の確保も、決して「上から目線」であってはならない。

 過去の企業不祥事を教訓とするならば、特に内部統制システムの監査を通じて、企業のリスク管理を強化することが求められる。内部統制システムとは、企業不祥事を未然に防止し、かつ予測できなかったリスクの発生に適切に対処することを目的として、企業内部に構築・整備する経営管理体制をいう。その中核は経済活動等に関わる危険(ビジネス・リスク)の管理体制であり、要するに「リスクマネジメント」を意味する。

 企業不祥事の防止においては、監査役等の積極的な関与が鍵を握る。例えば、情報開示の適正化や内部通報制度の機能強化を推進することで、ガバナンスの健全性を高めることができるであろう。

 


<感想>
単に法令を遵守するだけでなく、企業理念や社会的責任を考慮した、自律的な「インテグリティ・マネジメント」を志向してゆきたい

 

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