最近、河瀬直美監督作品を「あん」「光」「萌の朱雀」の順で観た。
以下は監督へのインタビュー等からの一部抜粋。
1.『あん』樹木希林&永瀬正敏&河瀬直美監督 単独インタビュー
https://www.cinematoday.jp/interview/A0004565
監督:ハンセン病の患者さん=悲しい、つらい人たちという、社会が作ったイメージでは描きたくなくて。彼らの存在について知らないふり、見ないふりをすることが一番の罪かもしれない。無関心ではなくて関わっていくこと、関わっていった先に何が残るのか、相互の関わり合いから生まれる関係性や物事を描けたらいいなと思っていました。それこそが生きることを肯定し、この世界の美しさを伝えることにもなると思うんです。
徳江(樹木希林)の言葉
「私たちはこの世を見るために聞くために生まれてきた。だとすれば何かになれなくても私たちには生きる意味があるのよ」
徳江がワカナ(内田伽羅。樹木希林の孫)に呟く言葉
「いいね、鳥は自由で」
佳子(市原悦子)の言葉
「私も、働いてみたかったなぁ…」
2.光(河瀬直美監督) インタビュー
永瀬正敏が「光」で自身に課したもう一つのカセ 河瀬監督に断食を直訴した理由は?
https://eiga.com/movie/85908/interview/
河瀬監督が俳優に求めることは徹底している。準備期間を十分にもうけ、撮影中は全て役名で呼ぶ。映画の現場でおなじみの「よーいスタート」「カット」の掛け声もない。いつの間にか、カメラは回り始め、いつの間にか、終わるというスタイル。映画の物語の中に、俳優を溶け込ませ、ほぼ順撮りで行う。
3.碧水ホール・インタビュー1997
http://www.jungle.or.jp/hvs/int/sentou/sentou5.htm
観客:萌の朱雀っていうのは、どういう意味なんですか?
監督:萌はですねぇ。萌え黄色の萌で、淡いグリーンの感じで、若葉が芽生えるときの感じを現わしてるんですけど。うーん、すごい生命力あるじゃないですか。その色がすごい好きなんですよ、わたし。
ほんで、そういったね、まだ小さいんだけど、これから息づいていく命っていうものの強さを、ちょっとそのへんで表現してまして。わかりやすいのは朱雀のほうなんですが、南の山を司る神さんなんですね。朱雀神(すざくしん)っていう。中国の四神に乗っ取ってるんですけど。吉野山脈が奈良県のなかでは南の山脈で、朱雀の神さんがおるということとして、朱雀の神さんの目線で彼らをとらえているというようなことなんです。
<感想>
河瀬直美監督の「あん」の「いいね、鳥は自由で」「私も、働いてみたかったなぁ…」の台詞が、心に沁み入る。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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