元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、補正予算の真水は10兆円?

 

【 一般会計補正予算フレーム 】


 2020/6/1、高橋洋一さんが、『このままでは300万人失業も…コロナ対策「200兆円」では全く足りない』のコラムを現代ビジネスに掲載していた。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/72986

 以下は、一部抜粋。


5月27日に閣議決定された2次補正予算
新型コロナウイルスで売り上げが減少した業者への家賃負担や、ひとり親世帯への支援などを盛り込み、事業規模は1次補正と合計で200兆円を超えるとしている

肝心の「真水」はどの程度なのか

令和2年一般会計補正予算(第2号)フレーム
https://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2020/sy020407/hosei020527.pdf

一般会計歳出規模
31.9兆円で、財源は国債発行である。建設国債9.3兆円、特例国債22.6兆円

(1)雇用調整助成金の日額上限を8330円から1万5000円へ引上げることにより、0.5兆円

(2)企業の財務基盤の強化に向けた融資、出資などの資金枠で11.6兆円(中小企業向け融資8.8兆円、中堅大企業向け融資0.5兆円、資本性資金2.4兆円)

(3)一定の条件で中小・中堅が月額50万円、個人事業主は25万円という上限で最大300万円が支給される、給付家賃支援給付金創設などで2兆円

(4)医療体制強化で3.0兆円(医療従事者や介護施設の職員に対し、1人あたり最大20万円の慰労金を支給など)

(5)地方自治体の財政を支援するために設けた「地方創生臨時交付金」増額で2.0兆円

(6)持続化給付金の対応強化で1.9兆円

(7)コロナ対策の予備費の積み増し10.0兆円


歳出規模31.9兆円
ー(2)資金繰り対策11.6兆円
ー(7)予備費10.0兆円
=10兆円程度が「真水」と考えたほうがいいだろう

(1)雇用調整助成金や(2)企業への有効な資金供給の計12.1兆円は、企業倒産を防ぐとともに、雇用を確保するのに一定の役割を果たすだろう


<感想>
 1次補正と合計で200兆円を超えるとされる、2次補正予算の事業規模の「真水」は、10兆円程度だという。今こそ、思い切った対策が望まれる。

----------------------------------------------------------------------
元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら http://tsuru1.blog.fc2.com/
----------------------------------------------------------------------