元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、そもそも戦意がなかったロシア兵?


ウクライナ戦争と米中対立 】

 


 先日、「ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界」(峰村健司他、幻冬舎新書、2022年9月)を読んだ。

 

 以下は、一部抜粋。(その1)

 


「戦意が低い」ではなく、「そもそも戦意がなかった」ロシア兵

 

小野田 人的なリソースの不足は、非常に大きな要素だと思います。ロシア軍には契約兵と徴収兵の2種類があり、かつてショイグ国防大臣が言っていたところによると、前者が65%、後者が35%程度。徴収兵の兵役期間は1年ですが、いっぺんに全員を入れ替えると困るので、毎年4月と9月に半分ずつ入れ替えます。ですから、ウクライナ侵攻開始からおよそ1カ月後にも、半分が新兵に入れ替わったはずですね。契約兵も、契約期間は3年単位とあまり長くはありません。

 

峰村 ウクライナ側が発表した映像によると、ウクライナ軍に拘束されたロシア兵が「演習だと言われて招集されたのに戦場に送り込まれた」と語っていましたが、さもありなんということですね。

 

小野田 本人たちも、自分たち徴収兵は前線に送られないと知っているわけです。でも、「演習の延長だ」と言われてトラックに乗せられたら、国境を越えても分かりません。気がついたらウクライナ領内にいて、いきなりドカンと撃たれてしまう。それでわけが分からないうちに命を落とした兵隊も少なくない状況ではないかと推測しています。

 


アメリカの画期的な情報戦をバイデン大統領が台無しに

 

峰村 2021年12月の檀家で「アメリカは軍事介入しない」と早々に明言してしまいました。ある意味で、今回の戦争はバイデン大統領が引き金を引いたと言ってもいいのではないでしょうか。

 

小野田 今回のアメリカは、情報戦に関しては画期的なことをやりました。2021年の年末あたりから、衛星写真も含めてロシア軍の情報をバンバン公開したわけです。ただし、あればマクサーという民間衛星会社の画像なんですよ。軍の画像ではない。民間企業に協力してもらって、どんどん公開していったわけです。本来なら秘密に属する情報を、民間情報を使ってオープンにすることで、ロシアが戦争に踏み切れないようにした。「われわれはここまで知っているぞ」と圧力をかけたんですね。

 

 ところが、それを台無しにしたのがバイデン大統領でした。ロシアにとっていちばん怖いのは、アメリカの参戦です。参戦まではできないにしても、アメリカがウクライナに対して絶対的な支援をすると分かっていなら、プーチンも「ちょっと待てよ」と考えたかもしれません。それなのにバイデンは、あたかも武器の支援もしないかのようなニュアンスで「介入しない」と言ってしまった。それによって、ロシアに誤解を与えてしまったのではないでしょうか。

 


<感想>
契約兵65%と徴収兵35%(兵役期間1年)のロシア軍に戦意がないのも理解できる。

 

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