2024/10/31、外為どっとコム(「外為.com」)が、マネーパートナーズグループ(「マネパ」)のTOBを発表した
https://www.moneypartners-group.co.jp/ir/
以下は、その概要
< TOB概要 >
公開買付者:外為.com(トラディション・ジャパン・FXHD44%,伊藤忠40%)
TOB価格:475円(10/30終値205円の131.7%のプレミアム)
TOB期間:24/11/1~12/13(30営業日)
TOB代理人:SMBC日興証券
買付予定数下限:21,733千株(66.67%)(全株取得時:約155億円)
TOB資金:自己資金及び三井住友銀行からの借入れにより賄う予定
TOB実施後:スクイーズアウト手続きによる完全子会社化&吸収合併
TOBの背景・目的等:1)FX事業の強化、2)収益源の多角化、3)システム統合によるコストシナジー、4)公開買付者の大株主である伊藤忠商事との連携
1.2020年前後に誕生したFXビジネスは20数年を経て成熟期に入りつつあり、大手オンライン証券のFX事業強化などの影響により、新規顧客獲得のハードルも年々高まり、独力での成長には限界があること
2.FX事業の競争力を強化するため、規模の経済によるシナジーを最大限に顕在化して、事業基盤の安定化や顧客サービスの改善、積極的な事業展開につなげること
3.経営資源を統合することで、より強固な経営基盤を確立し、相互の知見やノウハウを活用したより付加価値の高い商品・サービスを開発可能なこと
4.システム統合によるコストシナジーと抑制される費用を原資に積極的な新規顧客開拓のためのプロモーション⇒認知度向上を通じたブランド価値の最大化を図れること
5.収益性へのインパクトが大きいディーリング部分の統合⇒取引量増加を通じたカバー先の金融機関への価格交渉力向上等のシナジーが得られること
< TOBに至る経緯 >
1.外為.com ⇒ マネパ
2023/03 TOBを提案(マネパ:みずほ証券(FA)宛て、非公開化の是非等の相談)
2023/06 TOB・スクイーズアウト手続きによる完全子会社化の意向表明書を提出
2.マネパ
2024/03 入札プロセスによる戦略的パートナー候補との協議及び交渉を進める方針を決定
2024/06 第一次入札プロセス開始(事業会社4社が参加に関心あり、@412)
2024/09 第二次入札プロセス参加の2社から最終意向表明書を受領、@429
⇒ 修正提案書(@475)の外為.comを選定
< 両社沿革 >
外為.com:2002/4 設立、2021/4 上田ハーローを完全子会社化、2022/9 伊藤忠の持分法適用会社に
マネパ:2005/6 設立、2007/6 ヘラクレス上場、2012/5 東証2部上場、2013/5 東証1部指定、2022/4 東証プライム移行、2024/10 東証スタンダード移行
<感想>
FX専業会社がまた一つ消滅した
マネパを買収した外為.comの今後の業績推移等に注目したい
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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