2020/5/14、「三井化学によるアークの簡易株式交換による完全子会社化及び三井化学による完全子会社であるエムシーインベストメント01の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ」が発表されていた。
https://jp.mitsuichemicals.com/sites/default/files/media/document/2020/kessan_200514_5.pdf
以下はその概要。
・三井化学(4183)及びアーク(7873)は、両社の取締役会において、三井化学を株式交換完全親会社とし、アークを株式交換完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、両社間で株式交換契約を締結
・2020年7月30日付で上場廃止(最終売買日は2020年7月29日)となる予定
・三井化学は、三井化学の完全子会社であるエムシーインベストメント01を通じて間接的にアーク株式を保有しているが、2020年7月31日を効力発生日として、三井化学を吸収合併存続会社とし、エムシーインベストメント01を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うことを、三井化学における取締役会において決議
・三井化学は、アークの株主に対して、その保有するアーク株式に代えて、本株式交換比率に基づい て算出した数の三井化学株式を割当交付する
⇒ 本株式交換に際して交付する三井化学株式は、全て三井化学が保有する自己株式(2020年3月31日現在:13,557,163株)を充当する予定であり、三井化学が新たに株式を発行することは予定していない
・本株式交換比率は、2020年5月13日以前3か月平均ベースと比較して35.2%、同日以前6か月平均ベースだと38.7%のプレミアムが付与されており、近年の株式交換事例におけるプレミアムの平均値と比較しても十分なプレミアム水準と考えられる
(ご参照)
パナソニックのパナホーム完全子会社化時に、当初の株式交換からTOBに切り替えざるを得なかった事例
https://biz-journal.jp/2017/12/post_21641_2.html
<感想>
本件は、現金が必要なTOBではなく、自己株式を充当する株式交換で完全子会社化を企図する事例。三井化学にとってはTOBより株式交換の方がメリットがあるように思われる。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら http://tsuru1.blog.fc2.com/
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