元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、林外相のロシア批判?

 

【 林外務大臣:国連総会緊急特別会合ステートメント

 


 2023年2月23日、国連総会緊急特別会合における林外務大臣ステートメントが掲載された。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100464035.pdf

 

 以下は一部抜粋。

 


1.平和の決議への賛成を求める

 

想像してみて下さい。もし、ある安保理常任理事国があなたの祖国に侵略を開始し、あなたの領土を奪取した後で敵対行為を停止し、平和を呼びかけてきたとしたら、どうでしょうか。

 

私はこれを不当な平和と呼びたい。このような行為が許されるのであれば、それは侵略者の勝利となってしまうでしょう。地球上の他の場所においても悪しき前例を築くものとなります。世界は、野蛮な力と威圧が支配するジャングルと化すことになるでしょう。

 


2.平和は国連憲章の原則に基づかねばならない

 

ロシアはまず第一に、ウクライナから即時かつ無条件に軍を撤退させなければなりません。これは、この総会、事務総長、国際司法裁判所が求めてきたことであります。残念ながら、ロシアは総会決議も国際司法裁判所の命令もまるで紙くずのように歯牙にもかけていないようです。

 

また、ロシアは拒否権の濫用のみでは飽き足らず、無責任なレトリックを用いて核兵器保有国としての立場も悪用しています。 核兵器の使用はもとより、ロシアによる核の威嚇は決して許されるものではありません。

 

ロシアはそのすべての行為について適切な形で責任を問われなければなりません。また、他の国連加盟国は直接にせよ、 間接にせよ、侵略を支援することを控えるべきです。

 


3.苦しんでいるのはウクライナだけではない

 

ウクライナの人々の悲惨な状況を想うと、胸が張り裂けそうになります。日本は国際社会の仲間達と共にウクライナへの支援を継続していく所存です。

 


4.国連は試練の時:安保理改革を含む国連の機能強化

 

安保理改革のみではなく、この総会、事務総長、 経済社会理事会、平和構築委員会や他の国連の諸機関の役割を強化することも含まれます。

 


5.2024年未来サミット・国連強化の年に向けて

 

来年は、我々がこの場に集うのは、この無意味な侵略戦争の 2年目を迎えるためであってはなりません。そうではなく、我々は法の支配に導かれた平和に向けて取り組んでいくべきです。

 


ご参考1)「北方領土の日に日本人と連帯」ウクライナ大統領が声明
https://www.sankei.com/article/20230208-7V7U56AI4JNVBNCSYMZSKN72JM/

 

ご参考2)林外務大臣臨時会見記録
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/kaiken6_000113.html

 

ご参考3)北方領土問題とは?
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/hoppo.html

 


<感想>
 2022年10月、ゼレンスキー大統領が「北方領土を含む日本の主権を支持する」とした大統領令に署名し、ロシアを敗北に追い込むことが領土の奪還につながるとした。
 今般、林大臣が、安保理常任理事国としてのロシア(含む、拒否権の濫用・核兵器保有国としての立場の悪用)をここまで非難するのであれば、北方領の不法占拠にも触れて欲しかった。

 

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