元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、SMFGの政策保有株式の削減?

 

SMFG:政策保有に関する方針 】

 


 2023/11/17、日経新聞に、「アサヒ株、7%分売却 三井住友銀など9社、海外で」が掲載された。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20231117&ng=DGKKZO76193480W3A111C2TB1000

 

 以下は、掲題に関するSMFGのWebサイトの一部抜粋。
https://www.smfg.co.jp/company/organization/governance/structure/hold.html

 


SMBCグループではコーポレートガバナンス・コード原則1-4「政策保有株式」について、「政策保有に関する方針」及び「政策保有株式に係る議決権行使基準」を策定し、公表しています。

 


1. 政策保有に関する方針
(1)当社は、グローバルに活動する金融機関に求められる行動基準や国際的な規制への積極的な対応の一環として、当社グループの財務面での健全性維持のため、保有の合理性が認められる場合を除き、原則として、政策保有株式を保有いたしません。

 

(2)保有の合理性が認められる場合とは、中長期的な視点も念頭において、保有に伴うリスクやコストと保有によるリターン等を適正に把握したうえで採算性を検証し、取引関係の維持・強化、資本・業務提携、再生支援などの保有のねらいも総合的に勘案して、当社グループの企業価値の向上に繋がると判断される場合を言います。

 

(3)政策保有株式については、定期的に保有の合理性を検証し、合理性が認められる株式は保有いたしますが、合理性がないと判断される株式は、市場に与える影響や発行体の財務戦略など、様々な事情を考慮したうえで、売却いたします。
(以下略)

 


4. 政策保有株式の削減計画について
当社は大幅な株価下落をもたらすストレス環境下においても、十分に金融仲介機能を発揮できる財務基盤を確保する観点から、株価変動リスクの縮減に継続的に取り組んでいます。

 

5ヵ年で3,000億円の削減計画(2020~24年度)に基づき、2022年度迄の3年間で1,800億円を削減しましたが、昨今の政策保有株式を取り巻く環境を踏まえ、2023年5月、削減計画を加速する方向で見直しました。

 

具体的には、2023年度から始まる3ヵ年の中期経営計画と合わせ、計画を1年延長の上、削減額を800億円上乗せ、6ヵ年で3,800億円の削減とし、今後3ヵ年で2,000億円を削減する計画としました。また、本計画は最低目線として位置づけ、可能な限り超過達成を目指すこととし、当面の残高目標も定めています。今後は新たな計画のもと、政策保有株式の更なる削減に取り組んでまいります。

 


削減計画
●2023年3月末からの3ヵ年で政策保有株式残高2,000億円の削減を目指します。

 

●当面の目標として、次期中期経営計画の期間中に、当社連結純資産に対する政策保有株式時価残高の割合が20%未満となるよう目処をつける方針です。

上記の削減計画のもと、2023年度上期までに約310億円の残高を削減しており、これに未売却の売却応諾済残高約890億円(うち2023年度新規応諾額は約580億円)を加えると、約1,200億円の削減に目処がついています。

 

また、三井住友銀行では、国内上場会社の政策保有株式を2022年3月末時点で994銘柄保有していましたが、2022年度に130銘柄を売却し(一部売却含む)、2023年3月末時点では940銘柄保有しています。

 


<感想>
グローバルな金融機関にとっては、CGコード、財務面での健全性維持や株価変動リスク縮減等から、政策保有株式の削減に、より一層取り組む必要があるものと思われる。

 

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