【 富士ソフト宛てTOB:KKR vs ベインキャピタル 】
2024/10/11以降の富士ソフト宛てTOBを巡る動きについての時系列をまとめてみた。
2024年10月11日
ベインキャピタルからのTOB提案
https://www.baincapital.co.jp/sites/default/files/2024-10/BC_PR11102024.pdf
TOB価格:9450円(KKR・TOB価格8800円を7%上回る)
TOB開始の条件:富士ソフトによる賛同表明
10月17日
創業者による「富士ソフト株式会社に対する公開買付けに係る考え方について」
https://www.baincapital.co.jp/sites/default/files/2024-10/BC-PR-JP-2.pdf
富士ソフトの創業者としての考え
1)ベイン側との間で応募契約及び不応募契約を同日付けで締結
2)ベイン側買付価格 > KKR側買付価格 ⇒ 富士ソフトの取締役会及び特別委員会は、KKR・TOBではなく、ベイン側提案への賛同及び応募推奨意見を出すべき
10月18日
(変更)「FK 株式会社による当社株券等に対する 公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ」の一部変更について
https://www.fsi.co.jp/company/news/2024/20241018.pdf
取締役会開催:
1)KKR側TOBに対して引き続き賛同を表明
2)本TOBに応募推奨する旨の意見を維持すること
3)KKR側による第1回TOBに応募することを引き続き推奨する
ものの、ベイン側提案の存在を考慮し、KKR側による第1回TOBには応募せず、ベイン側提案の帰趨を踏まえつつ、KKR側による第2回TOBへの応募を選択することも合理的である旨を同時に付言することについて、審議及び決議に参加しなかった坂下氏を除く取締役11名のうち7名の賛成により、決議
なお、本TOBに対して引き続き賛同を表明するという点については、審議及び決議に参加しなかった坂下氏を除く取締役11名の全員が賛成
応募推奨の決議に賛成しなかった取締役4名の意見は以下のとおり
・本TOBに対して引き続き賛同の意見を維持するものの、1)8,800円/株 < 9,450円/株とするベイン側提案、2)KKR側より価格変更の予定は示されていないこと
⇒ 1)本TOBに係る応募の推奨を撤回 & 表現をより中立的なものとし、2)本TOBに応募するか否かは株主の判断に委ねた方が望ましい
⇒ 決議には賛成いたしかねる
また、当社取締役会は、公開買付者による第2回公開買付け及びベイン側TOBに対する意見については決定しておらず、当該意見は各TOB開始時に決定する予定
なお、当社の監査役3名は、1)9月26日付の会社法第370条に基づく決議(取締役会の決議に代わる書面決議) に際して、異議がない旨の意見を、2)10月18日開催の取締役会には、当社の監査役3名が出席し、いずれも上記決議を行うことについて異議がない旨の意見を述べている
KKR・第1回TOB:筆頭株主であるシンガポールの3Dインベストメント・パートナーズなどから発行済み株式の約33%を獲得できる見通し
ご参考)10/18 日経電子版「富士ソフト、KKR買収に賛同を継続 創業者と対立構図に」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC185V40Y4A011C2000000/
10/22 富士ソフト株価終値:9200円(前日比▲150円)
<感想>
ベイン側TOB(@9450>KKR@8800)に対して、取締役会がどのような判断を下すのか、その内容に注目したい
----------------------------------------------------------------------
元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HP http://tsuru1.blog.fc2.com/
同Twitter https://mobile.twitter.com/tsuruichipooh
----------------------------------------------------------------------