元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、ハーバー研究所も資産管理会社から自己株式TOB?


【 ハーバー研究所:自己株式TOB


 2019/9/6、ハーバー研究所(4925)が、自己株式の公開買付け(TOB)を発表した。
http://www.haba.com/company/wp-content/uploads/2019/09/2d647bed0617a9ecc59f1f15a6ca9edf.pdf

 以下はその概要。


1.TOBの概要
 TOB価格:7,458円(9/5終値×95%)
(1)数量:165,100株(上限)(発行済株式数の4.2%)
(2)金額:1,231,315,800円(上限)
(3)期間:2019/9/9〜10/8(20営業日)
(4)目的等
< 基本方針 >
 将来の積極的な事業展開とそれを支える経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、株主に安定的な配当を実施すること

< 資産管理会社からの売却意向 >
 2019/7上旬、第4位の大株主である*有限会社ナチュラル(「ナチュラル」)より、保有する株式の全ての152,000株(保有割合:3.86%)を売却する意向がある旨の連絡を受けた

*当社代表取締役社長小柳典子氏の実兄で、当社の創業者であり元取締役会長でもある故小柳昌之氏の配偶者小柳かず江氏が代表取締役を務め、故小柳昌之氏(2019/2死去)及び小柳かず江氏の資産管理会社であり、小柳かず江氏、小柳典子氏がその議決権の全てを保有


< 当社の判断 >
2019/7中旬
 一時的にまとまった数量の株式が市場に放出された場合における株式の流動性及び市場株価への影響、並びに当社の財務状況等に鑑みて、自己株式取得の具体的な検討を開始


2019/7下旬
 自己株式取得は、株式の需給関係の一時的な悪化を回避することが期待できるだけでなく、当社の1株当たり当期純利益(EPS)の向上や自己資本利益率(ROE)などの資本効率の向上に寄与し、株主に対する利益還元に繋がることになると判断した

 株主間の平等性、取引の透明性の観点から十分に検討を重ねた結果、TOBの手法が適切であると判断した

 TOB価格は、当社は、TOBに応募せずに当社株式を保有し続ける株主の利益を尊重する観点から、資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、一定のディスカウントを行った価格が望ましいと判断した


2019/9/5
 当社は、ナチュラルに対して、一定のディスカウントを行った価格でTOBの応募について打診したところ、同日に、ナチュラルより売却意向株式(152,000株(保有割合:3.86%)の応募を前向きに検討する旨の回答を得られた

 当社は、実際にディスカウント率の基礎となる株式の価格については、直近の業績が最も株価に反映されていると考えられる、TOBの取締役会決議日の前営業日(2019/9/5)の終値とし、そこから5%程度ディスカウントした金額をTOB価格とすることをナチュラルに提案した

 その結果、当社がTOBの実施を決議した場合、ナチュラルより 上記条件にて売却意向株式(152,000株(保有割合:3.86%)の全てをTOBに応募する旨の回答を得た


2019/9/6
 取締役会において、自己株式の取得及びその具体的な取得方法としてTOBを行うことを決議した。加えて、買付予定数については、ナチュラル以外の株主にも応募の機会を提供する観点から、165,000株(保有割合:4.19%)を上限とした

 TOBに要する資金については、その全額を自己資金により充当する予定(連結ベースの手元流動性(現金及び預金)は約 5,471百万円であり、株式取得を行った場合においても手元流動性は十分確保でき、さらに事業から生み出されるキャッシュ・フローの積み上げにより、財務健全性及び安全性は今後も維持できると考えている)

 なお、当社の代表取締役社長である小柳典子氏は、TOBに関して特別利害関係を有することに鑑み、利益相反を回避し、取引の公正性を高める観点から、TOBの諸条件に関する話し合い・ 交渉には当社の立場からは参加しておらず、上記の取締役会における審議及び決議にも参加していない


2.株価終値推移(円)
 9/5 7,850、9/6 7,600、9/9 7,760 
 9/12 7,860、9/17 7,910


<感想>
 本件は、創業者の死去に伴う、資産管理会社保有株式の自己株式TOB案件。*益金不算入制度(20%)を活用したものと思われる。
*https://www.eyjapan.jp/library/issue/info-sensor/pdf/info-sensor-2015-07-07.pdf

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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