元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、データセンター近くが肝?

 

【 FX:自動売買システムを利用する個人投資家

 


 2024/2/6、日本経済新聞電子版に、『「ミリ秒」競うFX個人 自動売買、相場の変動増幅か』が、掲載された。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB0622G0W4A200C2000000/

 

 以下は、一部抜粋。

 


外国為替証拠金(FX)を手がける個人投資家で、自動売買システムを使った取引にかかる時間を短縮しようとする上級者が増えてきている。仮想サーバーを駆使してデータ伝送時に生じる遅延を減らすなどの手法を用いる競争は「ミリ秒(1000分の1秒)単位」だ。FXに占める自動売買の存在感は年々増しており、為替相場への影響も意識されつつある。

 


注文価格と約定価格のずれは「スリッページ」と呼ばれる。「価格が滑る」という意味で、わずかな値幅で売買を繰り返して利益を積み重ねる自動売買にとっては大きな痛手となりかねない。いかに遅延をなくし、スリッページを防ぐかが勝負の分かれ目と言える。

 


「自分が使うサーバーが店頭FX業者のサーバーの近くにあることが約定速度を上げる上で重要になる」。数千万〜数億円規模でFXの自動売買を手がける神奈川県在住の40代男性、伊吹宗治さん(ハンドルネームはHaru)はこう語る。取引に使うFX業者のサーバーとの物理的な近さは仮想サーバーを選ぶ基準になるという。

 


金融機関やFX業者はサーバーの設置場所を明らかにしていないが、機密保持や安定稼働の点で優れる大型のデータセンターが類推される。それらのサーバー群の存在を見越して、仮想サーバーを貸す事業者が同じデータセンターの活用に動く事例が出ているという。

 


金融先物取引業協会によると、2023年のFX1口座あたりの月間平均取引高は12億8000万円と過去最高となった。5年前と比べ2倍以上になっているが、売り・買いポジションの大きさを示す月間の建玉(未決済残高)自体に大きな変化はない。つまり「短期で売買を繰り返す傾向が年々強まっている」(外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長)。店頭業者も自動売買ツールに力を入れており、短期売買の増加に一役買っているといえる。

 

自動売買は短期でポジションを手じまうため逃げ足も速いが、それ以外の個人が逃げ遅れれば大きな痛手を受けかねない。ミリ秒の争いに距離を置く投資家も、自動売買が存在感を増している現状は意識しておく必要がある。

 


<感想>
業者のサーバー設置場所を想定して、自分のサーバーを近くに設置して、FXのミリ秒のスリッページを狙う個人が少なからずいるようだ。彼らは何に楽しみを見出しているのか、もても気になる。

 

----------------------------------------------------------------------
元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HP http://tsuru1.blog.fc2.com/
Twitter https://mobile.twitter.com/tsuruichipooh
----------------------------------------------------------------------