【 中国の台湾演習:侵攻の予行 】
2024/5/30、日経電子版に、『中国の台湾包囲演習「侵攻の予行」 米太平洋軍司令官』の記事が掲載された。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN295990Z20C24A5000000/
以下は、一部抜粋。
米インド太平洋軍のサミュエル・パパロ司令官が29日、都内で日本経済新聞のインタビューに答えた。中国が23〜24日に実施した台湾を包囲する形での軍事演習は「(侵攻に向けた)リハーサルのようだった」と語り、日本を含む同盟国と抑止力強化の取り組みを急ぐと強調した。
中国が台湾への軍事侵攻に踏み切る可能性は「重要なのは彼ら自身の評価だ」としつつ「今日、明日、来月、来年の準備をしている」と警戒感をあらわにした。「もしそのようなことがあっても、同盟国が勝つと確信している」と断言した。
米国は同盟国、同志国とともに抑止力を高める「統合抑止」を進めている。日米同盟は「地球上で最も重要な同盟」と言及した。日米の部隊連携の水準は「戦術的な行動能力において、ほとんど区別がつかない」と評価した。
「完全な意思統一を達成することが急務だ。今後数年間は指揮統制のアップグレードでさらに良いものにするのが私の仕事だ」と抱負を語った。
自衛隊は陸海空の一元指揮を担う「統合作戦司令部」を2024年度末に発足すると決めた。米軍との調整窓口になり、日米での意思決定のスピードを高める狙いがある。
日米でサイバー防衛の能力を高めていくと強調した。「中国が全世界でサイバーシステムに侵入する悪質な行為を目の当たりにしてきた」と語り「人的インテリジェンスやシステムを全て結集することで我々は強くなる」と訴えた。
インド太平洋軍の将校を欧州・中東に派遣し、弾道ミサイルや無人航空機を迎撃した現場の分析をしていると明らかにした。台湾有事への備えに生かす。
中国がフィリピンに威圧行為を繰り返す南シナ海を巡っては「同盟国であるフィリピンを支援する用意がある」と唱えた。オランダやイタリア、ドイツが艦船派遣などを実施すると明かし、同盟国との連携強化で抑止力を高める方針を示した。
中国と偶発的な衝突を回避するための対話は進める。中国の東部戦区や南部戦区の司令官と数週間以内にオンラインで協議すると表明した。
インド太平洋地域では北朝鮮も軍事偵察衛星を積んだロケットの発射を27日に試みるなど、日米の安全保障への脅威が増す。
「この5年間で得た教訓は、私たちがますます混沌とした無秩序な世界に生きているということだ」と触れた。「我々は北朝鮮への警戒を怠らない」と力説した。
<感想>
23〜24日に実施した台湾を包囲する形での中国の軍事演習を「(侵攻に向けた)リハーサルのようだった」と語った米太平洋司令官。自衛隊の統合作成司令部による陸海空の一元管理を含め、早期の同盟国との「統合抑止」力の更なる強化が求められる。
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