2020/9/30、レオパレス21(8848)が、 「新株予約権付ローン」等に関するプレスリリースを発表していた。
https://www.leopalace21.co.jp/ir/news/2020/pdf/0930_02.pdf
以下は、一部抜粋。
1.第三者割当/ローンついて
第三者割当/ローン提供:米系ファンドのフォートレス関連
(1)新株発行 調達資金 約120億円(@142円/株。2020/9/29終値157円の9.6%ディスカウント)
(2)新株予約権 発行・行使総額 ネットで約209億円(行使価額:同上)
⇒(1)+(2)の潜在株数=現発行済株式数と同数(希薄化率100%)
(3)ローン 300億円((2)の行使代金⇒返済に充当)
期間 5年
任意期限前弁済 3年後から可。但し、入居率が一定基準に達している期間中は2年後から可
適用利率 年率14.5%、但し、入居率が一定基準に達している期間は10%
アップフロントフィー 2%
⇒当初の調達総額:(2)は新株予約権発行額のみのため、約422億円
2.借入金返済/社債償還の概要
当社の100%子会社である株式会社レオパレス・パワーの既存借入金13,407百万円と社債6,570百万円の返済資金に充当
(1)借入先 三井住友銀行
借入残額 3,589百万円
利率 0.940%
(2)同 みずほ銀行
同 1,023/5,795/3,000百万円
同 1.60%/1.63%/0.89%
(3)社債償還 3,570/3,000百万円
利率 6ヶ月円Tibor/0.63%
保証 三井住友銀行/りそな銀行
一方、以下は、2020/10/9の日経電子版の「レオパレスの債務超過解消、奇策頼み 米ファンドから支援 重い金利負担、再建険しく」からの一部抜粋。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO64809590Z01C20A0EA1000/?s=5
子会社の優先株発行は本体の定款変更が不要で、株主総会に諮らずに済む。レオパレスの取締役会決議だけで実行できる。時間のかかる総会開催を回避したいレオパレスにとって、まさに「ウルトラC」の奇策だ。
フォートレスが投資リターンを得るための仕組みは盛り込まれている。
新株予約権付融資の金利は原則14.5%と、利息制限法の上限金利(100万円以上は15%)に近い。レオパレスの利払い負担は年40億円強で、2019年3月期の営業利益の6割が吹き飛ぶ計算だ。フォートレスは利息収入だけで普通株への投資額119億円を3年間で回収できることになる。レオパレスへの出資比率を高める仕組みも加わり、ファンドとして出口戦略を描きやすい。
<感想>
償還/返済した社債/借入は、利率(固定金利:0.63%〜1.63%)が低く、かつ、償還/返済期限到来前。
一方、新たに調達したローン金利は14.5%(入居率が一定以上:10%)。
銀行から強い償還/返済要請があったために、上記調達を選択せざるを得なかったのではないかと想像される。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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