元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、ZホールディングスがリキャップWT?

 

【 リキャップ新株予約権

 


 2021/12/3、Zホールディングスが、以下内容を発表していた。

 


「自己株式を活用した行使価額修正条項付き2021年度第1回新株予約権の発行及びコミットメント条項付き第三者割当て契約に関するお知らせ」
https://www.z-holdings.co.jp/ja/ir/news/auto_20211202446092/pdfFile.pdf

 以下は、一部抜粋。

 


当社は、当社普通株式の公開買付けの方法による自己株式の取得を行うことを決議しております。本Zホールディングスの数量は本新株予約権に係る潜在株式数と同数になる予定であり、本新株予約権が行使された場合に交付される株式には、全て自己株式が充当される予定です。さらに、本新株予約権の下限行使価額は本自己株公開買付けの1株当たりの取得価額と同額に設定される予定ですので、本スキームの実施による株式価値の希薄化は生じないと考えております。

 


本スキームを実施する理由
プライム市場への移行に向けた流通株式比率向上及び当社の財務基盤の強化に向けた資金調達を目的とする他の手法との比較検討の中で、本スキームの実施が当社のニーズに最も合致していると判断いたしました。

 


募集の概要
1.割当日:2021/1/14
2.発行新株予約権数:103,000個
3.行使価額の修正条件:行使請求効力発生日の直前取引日の終値×94.5%
4.下限行使価額:663円(自己株式TOBの買付価格)

 


2022/1/14
自己株式の公開買付けの結果及び取得終了に関するお知らせ

https://www.z-holdings.co.jp/ja/ir/news/auto_20220112566304/pdfFile.pdf

TOB価格:663円
応募数:4,963,946,940株
買付数:103,000,000株
⇒あん分比例の方式による買付け

 


<感想>
 本件は、過去に流行ったリキャップCBの新株予約権版。
 自己株式TOBと、TOB価格以上での行使条件を付した新株予約権との組合せにより、株式価値の希薄化も生じないスキームは今後も選択され得ると思われる。

 

----------------------------------------------------------------------
元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら http://tsuru1.blog.fc2.com/
----------------------------------------------------------------------