元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、官民あげての「国家ビジョン」?

 

【 人口戦略会議:人口ビジョン2100 】

 


 2024/1/9、「人口戦略会議」(三村明夫議長)が、提言書『人口ビジョン2100』を公表した。

 

 以下は、添付概要版の一部抜粋。
https://www.hit-north.or.jp/cms/wp-content/uploads/2024/01/02_gaiyo-2.pdf

 


ー今なぜ「人口ビジョン2100」を提言するのかー


1.人口は半減、4割が高齢者に

・このままだと、総人口は年間100万人のペースで減っていき、わずか76年後の2100年に6300万人に半減。これは 高齢化率が40%の「年老いた国」でもある。

 


2.遅れを挽回するラストチャンス
出生率は過去最低の1.26、年間出生数も77万人まで低下し、少子化の流れは全く歯止めがかかっていない。

 

・遅れはあるが、まだまだ挽回可能。決して諦めず、世代を超えて取り組まなければならない。政府も「2030年までがラストチャンス」と危機感を明らかにしている。

 


3.これまでの対応に欠けていたこと
・第一は、人口減少の深刻な影響と予防の重要性について、国民へ十分な情報共有を図ってこなかったこと。

 

・第二は、若者、特に女性の意識や実態を重視し、政策に反映させるという姿勢が十分ではなかったこと。

 

・第三は、「現世代」には、社会を「将来世代」に継承していく責任があることを正面から問いかけてこなかったこと。

 


4.安定的で、成長力のある「8000万人国家」を目指す
・2100年を視野に据えて、目指すべき目標を提示。

第一は、総人口が“急激”かつ“止めどもなく”減少しつづける状態から脱し、8000万人で安定化させること。

第二は、現在より小さい人口規模であっても、多様性に富んだ成長力のある社会を構築すること。

 

・これらを通じて、国民一人ひとりにとって豊かで幸福度が世界最高水準である社会の実現を目指す。

 


5.「定常化戦略」と「強靭化戦略」
・人口減少の流れを変えるには長い期間を要するため、今からすぐ有効な施策を実行しなければならない。その戦 略として、1)「定常化戦略」(人口定常化を図る)と、2)「強靭化戦略」(質的な強靭化を図る)を提示。

 

・政府が人口戦略の立案・遂行体制を整備するとともに、国会において超党派で取り組んでいくことを期待。

 

働き方改革など社会規範をめぐる課題や個人の価値観にも関わるようなテーマが多く、企業をはじめとする民間 や地域の取り組み、国民的な論議が重要。

 


6.今こそ総合的な「国家ビジョン」を
・今まさに、国民全体で意識を共有し、官民あげて取り組むための「国家ビジョン」が、最も必要。

 


ご参考)『人口ビジョン2100』ー 安定的で、成長力のある「8000 万人国家」へ ー
https://www.hit-north.or.jp/cms/wp-content/uploads/2024/01/01_teigen.pdf

 

P30
・その第一歩としては、国民全体で意識を共有し、官民あげて取り組むための「国家ビジョン」を作っていくことが最も重要なので はないかと考えます。それとともに、政府は戦略の立案・推進体制を整備し、立法府は国会においてそうした取り組みを法制化し、民間や地域は国民的なレベルでの議論を深め、迅速に対応を進めていくことが重要です。

 

・ かつて吉田松陰は、「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、 実行なき者に成功なし故に、夢なき者に成功なし」と述べました。国は「希望の持てる国のビジョン」を国民に提示し、各企業や組織は「希望の持てる展望」を従業員や住民に提示し、それぞれがその実現に向けて取り組むことが重要です。

 


<感想>
官民あげての「国家ビジョン」を国民的なレベルでどのように深めていくか。ハードルはかなり高いが、国民の1人として取り組んでみたいと思う。

 

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