元証券マンが「あれっ」と思ったこと

元証券マンが「あれっ」と思ったことをたまに書きます。

あれっ、新任社外取締役宛て指南書?


社外取締役のことはじめ 】

 


 2024/1/25、1)金融庁から『「社外取締役のことはじめ」の公表について』が、2)経産省から『社外取締役の質の担保・向上に向けた取組の一環として、「社外取締役のことはじめ」を作成しました』が公表された。
https://www.fsa.go.jp/news/r5/sonota/20240125.html
https://www.meti.go.jp/press/2023/01/20240125001/20240125001.html

 


< 背景・趣旨 >
コーポレートガバナンス(「CG」)改革の究極の目的は、企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上であるところ、社外取締役は取締役会の一員として、それらを実現できる優れた経営者を選び出すとともに、取締役会等での経営の助言や監督等を通じて、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を強く意識した経営を行うことを促すことが期待されています。

 

このような重要な役割・責務を担う社外取締役について、今後も社外取締役の増加が見込まれる中、CG改革を一層進めるためには、その質を担保し、向上させていく仕組みが不可欠と考えられます。

 

そこで、金融庁経済産業省及び株式会社東京証券取引所は、新任や経験年数の浅い社外取締役の方々に「まずはじめに知っておいていただきたい内容」を改めてお伝えするとともに、CCコードや各種ガイドライン等を参照しやすくなるよう、「社外取締役のことはじめ」を作成いたしました。


 以下は、添付された「社外取締役のことはじめ」からの一部抜粋。
https://www.meti.go.jp/press/2023/01/20240125001/20240125001-a.pdf

 


1.取締役会の役割・責務を知る
 ・企業戦略等の大きな方向性を示すこと
 ・経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える 環境整備を行うこと
 ・独立した客観的な立場から、 経営陣・取締役に対する実効性の高い監督を行うこと

 


2.社外取締役としての自身に期待されている役割・機能を知る
 < 具体的な行動の在り方 >
 就任時:会社側と協議の上、 自らのミッションを明確に認識
 就任後:取締役会に対する能動的な働きかけ

 


3.社外取締役としての5つの心得を知る
 (1) 最も重要な役割は、経営の監督。中核は、経営陣の評価と指名・報酬
 (2) 社内のしがらみにとらわれず、会社の持続的成長に向けた経営戦略を考える
 (3) 業務執行から独立した立場から、経営陣に対して遠慮せずに発言・行動
 (4) 経営陣と、適度な緊張感・距離感を保ちつつ、信頼関係を築く
 (5) 会社と経営陣・支配株主等との利益相反を監督

 

 

4.自身の役割を果たすために必要な知識・スキルを知る

 

 

5.就任先企業のことを知る
 その役割・責務を実効的に果たすために、能動的に情報を入手する

 


<感想>
上記は、新任や経験年数の浅い社外取締役宛てへの指南書。
CGが重視される中、今後、益々、社外取締役としての役割の重要性は増すものと思われる。

 

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