【 脚本家・坂元裕二:カルテット 】
先日、2017年にTBSで放送された「カルテット」をAmazon プライム・ビデオで観た。
以下は、脚本家・坂元裕二インタビュー (4) からの一部抜粋。
https://crea.bunshun.jp/articles/-/21097?page=3
敬語なのかタメ口なのか
名字で呼ぶか下の名前で呼ぶか
だいたい僕は、人の名前も「名字にさんづけ」で呼び合うお話を書いているし、人と人との距離感を、できるだけ敬語とタメ口を使い分けて作ろうと心がけています。
タメ口だけの会話って面白くないんですよね。すごく仲のいい友達同士の会話や、仲のいい夫婦には興味がなくて、そこにズレが生まれるから面白い。
人と人との間に足りない距離があって、会話が気まずかったり、意志がちゃんと伝わらなかったりするレベルのちょうどいい遠さ、ちょうどいい近さがあって、それが展開の中で伸び縮みする。そこを描くために敬語とタメ口を併用して混ぜているんです。
「カルテット」の4人も、お互いに敬語を使いながら、名前を呼ぶ時は「別府さん」「家森さん」。「巻真紀さん」は、わざと名字か下の名前かわかんないようにしたし。そのなかで「すずめちゃん」だけ名字で呼ばれてないっていう。
あの4人の距離感が近すぎて、「諭高」とか「司」とか呼び合ってたら、ドラマの世界観自体変わってきますよね。最終回では小ネタとして書きましたけど(笑)。
敬語なのかタメ口なのか、名字で呼ぶのか下の名前で呼ぶのか、そういうことで生まれる関係性って、ささいなことじゃなくて、ドラマの根底を成すものだと思ってます。
<感想>
19歳で脚本家デビュー、23歳で「東京ラブストーリー」を手掛けた坂元裕二氏は、敬語(「名字にさんづけ」で呼び合う)とタメ口を使い分けて、人と人との距離感を作ろうと心がけているという。
確かに、「カルテット」で「別府さん」「家森さん」「巻真紀さん」「すずめちゃん」以外の呼び方だったら、4人が別の関係になっていたように思われる。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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