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あれっ、米日豪印の太平洋版NATO?

【 米日豪印クアッド同盟:太平洋版NATO

 


 2020/8/31、米国務省副長官のスティーブン・ビーガン氏は31日、クアッド(QUAD)同盟と呼ばれている米日豪印4ヶ国の関係を「北大西洋条約機構NATO)に準じたものに拡張して公式化することを米国は目指している」と発言した。
https://grandfleet.info/us-related/us-wishes-to-establish-pacific-version-nato/

 以下は、一部抜粋。

 


米国、米日豪印によるクアッド同盟を発展させ「太平洋版NATO」設立を希望


米国・インド戦略的パートナーシップフォーラムが主催した討論会に出席した米国務省副長官のスティーブン・ビーガン氏は、潜在的な中国の挑戦に対する防波堤として米日豪印4ヶ国や他の国と協力してインド太平洋地域に共通の価値観と利益を有する勢力を構築することを米国は目指しており、最終的には正式な組織として機能することを望んでいると語り注目を集めている。

ビーガン氏はクアッド(QUAD)同盟成立の布石として、今秋に開催される米日豪印4ヶ国の会合の場でインドで会合を行い日米印3ヶ国で実施している国際共同演習「マラバール(Malabar)」へのオーストラリア参加を協議するだろうと語った。

この「マラバール」と呼ばれる共同訓練は1992年に米国とインドの2ヶ国間演習して誕生、インドの核実験強行(1998年)で開催中止になったが2001年の米国同時多発テロ事件をキッカケに復活、2007年からは日本を招待する形で開催され最終的に日本はマラバールの正式な参加国メンバーに昇格(2015年)を果たしたのが、同じようにマラバール参加を希望していたオーストラリアは「中国の反発を招く」という理由でインドの反対にあい参加が叶わなかった。

しかしインドと中国の軍事的対立で状況が一変、これまで頑なに中国への配慮に拘っていたモディ政権が豪州のマラバール参加容認に傾いており、米国はこの機会を生かして米日豪印4ヶ国によるクアッド同盟を実現させ、対中国を想定した「太平洋版NATO」への発展を推し進めようと考えているのだろう。

ただビーガン氏は現状のインド太平洋地域にはNATOEUのような多国間による関係性や共通した脅威への不屈の精神が欠けているとも指摘しており、インド太平洋地域にNATOに準じた組織を立ち上げるには「他国が中国に対して米国と同レベルの責任や関与を行う意思を備えている場合にのみ成立する」と語っているが、NATOも設立当初は大きな期待をされておらず「多くの国がNATO加盟よりも中立を選択したことを思い出して欲しい」とビーガン氏は付け加え、最終的にベトナム、韓国、ニュージーランドが太平洋版NATOに参加することを視野に入れているらしい。


<感想>
 対中国を想定した、米日豪印4ヶ国による太平洋版NATO・クアッド同盟の早期設立に期待したい。

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