【 オーケー:TOB価格と買取請求価格との差額の意味 】
2022/1/6、関西スーパーマーケットが、「当社株式の買取請求に係る株式会社オーケーとの買取価格の合意に関するお知らせ」を発表した。
http://www.kansaisuper.co.jp/upimages/irinfo/irnews_678.pdf
当社は、本日付の当社プレスリリース「当社株式の買取請求に係る買取提示価格の決定に関するお知らせ」におきまして、会社法第797条第1項に基づく当社の普通株式の買取請求(以下「本買取請求」といいます。)を行った合計15名の当社株主の皆様(以下「本買取請求株主」といいます。)に対し、本買取請求に係る価格を1株当たり1,518円(以下「本買取提示価格」といいます。)でご提示する旨を公表しましたが、本買取請求株主のうち、オーケー株式会社(以下「オーケー」といいます。)との間で、当社によるオーケーからの当社株式の買取価格を本買取提示価格とする旨を合意いたしましたのでお知らせいたします。
プレスリリース
「当社株式の買取請求に係る買取提示価格の決定に関するお知らせ」
http://www.kansaisuper.co.jp/upimages/irinfo/irnews_677.pdf
会社法第 797 条第 1 項(一部抜粋)
(反対株主の株式買取請求)
吸収合併等をする場合には、反対株主は、存続株式会社等に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
オーケーのプレスリリース(一部抜粋)
https://ok-corporation.jp/media/001/202201/関西スーパー様との買取請求に係る合意について.pdf
弊社といたしましては、裁判所に対して価格決定の申立てを行うことにより長期にわたる司法の争いとなるよりは、両社間の協議により決着することが望ましいと考え、関西スーパー様の臨時株主総会後の株価の推移等も勘案の上、上記のとおり合意することといたしました。
これまで弊社対応にご理解ご支援をいただきました関西スーパー様の株主様及び関係者の皆様には改めて厚く御礼申し上げるとともに、関西スーパー様及び関係各社様の更なるご発展を祈念しております。
抗告棄却後の会見でオーケー二宮涼太郎社長が語ったこと(一部抜粋)
https://diamond-rm.net/management/100985/
「今回の件を通じて、関西の多くのお客さまから出店してほしいというメッセージをいただいた」と述べ、引き続き関西市場への進出を模索する考えを示している。
私見:TOB価格との差額の意味
1.TOB価格との差額
2,250円(TOB価格)-1,518円(買取請求価格)=732円
732円×231万株≒1,691千円
2.約16.9億円の意味
“関西スーパー争奪戦”が、H2Oではなく、オーケーの勝利となる可能性に賭けた代金
⇒ 関西スーパーを通じた関西への進出
3.その他
(1) 取得簿価と売却益
2021/12/22提出の大量保有変更報告書より
簿価:約1,104円/株
売却益:(1,518円-1,104円)×231万株≒956百万円
(2) 関西スーパーの株価終値推移
2022/1/4 1,054、1/5 1,050、1/6 1,038 1/7 1,014
<感想>
もしオーケーが上場していたとすれば、同様の行動が取れただろうか。
創業者の飯田勧氏(飯田四兄弟の三男)が、非上場を選択し続けるのは、よりフレキシブルに動ける余地を残すためであるようにも思われる。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら http://tsuru1.blog.fc2.com/
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